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繊維産業の特定技能外国人雇用には国際人権基準の遵守が必要。つまり「ビジネスと人権」への対応が必要。

2024年9月4日、繊維業における特定技能制度の活用に向けた説明会に参加しました。

繊維産業に属する企業が外国人を雇用するためには、国際人権基準の遵守という高いハードルを越えねばなりません。

人手不足倒産がかつてない水準にある今、繊維産業に属する企業にとって、この問題は死活問題です。

この点について、説明会で発信された内容も含めて、情報をまとめてみました。

目次

これからの外国人雇用制度の概要

説明会の内容を理解するには、外国人雇用の大まかな仕組みについて、ある程度知っておくことが必要でした。

  • 今はまだ育成就労制度の詳細は決まっていない
  • 詳細が固まりつつある特定技能制度への対応が優先されるべき

ということが重要です。

これらの点については、令和6年入管法等改正法について | 出入国在留管理庁 において、情報がまとまっています。

役立つPDFを二つほどピックアップしておきます。

今はまだ育成就労制度の詳細は決まっていない

「育成就労制度の概要」の4ページ目が特に重要です。

  • 育成就労制度についての基本方針が出来上がるのは 2025 年以降
  • 産業分野別の運用方針が決まるのは 2026 年以降
  • 育成就労制度の運用がスタートするのは 2027 年

つまり、2024年現在において育成就労の詳細は決まっていません。

詳細が固まりつつある特定技能制度への対応が優先

今の時点で詳細が決まっていない育成就労制度への対応をあれこれと考えても、時間の無駄です。

繊維産業に属する企業が外国人労働者確保策を考えるなら、最優先で対処すべきは特定技能制度の利用による外国人雇用です。

繊維産業の特定技能外国人雇用に求められる上乗せ4要件

1号特定技能外国人を受け入れるには事業の該当性確認が必要であり、製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会(以下「受入れ協議・連絡会」と短縮表記します。)への入会が必須です。

ところが、繊維産業に属する企業の協議・連絡会への入会には、次の4要件が求められます。こられの要件は、他産業に属する企業の協議・連絡会への入会には要求されない追加要件であるため、上乗せ4要件と呼ばれます。

  1. 国際的な人権基準を遵守し事業を行っていること
  2. 勤怠管理を電子化していること
  3. パートナーシップ構築宣言の実施
  4. 特定技能外国人の給与を月給制とする

つまり‥

繊維産業に属する企業は、この上乗せ4要件を満たさない限り、特定技能外国人を受け入れることが出来ません。

このことは、繊維業の上乗せ4要件について (2024年9月4日 経済産業省 製造産業局 生活製品課) に詳しいです。

では、上乗せ4要件の一つ一つについて、クリアするためにはどうすればいいかを確認していきます。

理解が難しい「国際的な人権基準を遵守し事業を行っていること」は後回しにして、他の要件から確認します。

勤怠管理を電子化

要件「勤怠管理を電子化していること」をクリアするには、次の条件をすべて満たした勤怠管理システムを導入しないといけません。

1.電子的に出退勤を記録できること。
 ※ICカード、指紋、顔など、代理出勤が不可能な仕組みのみならず、職場設置の一台のタブレットで自分の名前をタップすることで出退勤を記録する仕組みでも可とする。
2.手作業を介さずにPCやクラウド等に打刻データが送信されること。(紙からPCへの転記は不可)
 ※CSV形式はエクセルを使用することで容易に改ざんできるため、不可。
3.タイムカードで打刻の場合は上記2の対応が可能となっていること。
4.打刻時間を修正できるのは原則本人のみ(本人の同意があれば管理者による修正も可)とすること。
5.打刻時間を修正する場合、実際の打刻時間と修正した打刻時間の両方を確認することができること。
6.自社開発の勤怠管理システムの場合は1~5の要件を満たしていること。

経済産業省ホームページ

近いうちに、これらの条件を満たす具体的な勤怠システムのリストが、経産省ウェブサイトに公開される予定です。

パートナーシップ構築宣言

要件「パートナーシップ構築宣言の実施」をクリアするには、次の条件を満たす必要があります。

「パートナーシップ構築宣言」は、事業者が、取引先との共存共栄を目指し、下記に取り組むことを「代表権のある者の名前」で宣言し、ポータルサイトで公表するものです。

(1)サプライチェーン全体の付加価値増大と新たな連携(IT実装、BCP策定、グリーン調達の支援等)
(2)下請企業との望ましい取引慣行(「振興基準」)の遵守、特に、取引適正化の重点5分野
(①価格決定方法、②型管理の適正化、③現金払の原則の徹底、④知財・ノウハウの保護、⑤働き方改革に伴うしわ寄せ防止)

繊維業の上乗せ4要件について 2024年9月4日 経済産業省 製造産業局 生活製品課

詳細は、「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトをご覧ください。

特定技能外国人の給与を月給制とする

要件「特定技能外国人の給与を月給制とする」をクリアするには、ここで求められる「月給制」の定義を抑えなければなりません。

日本繊維産業連盟(Japan Textile Federation ;JTF)の冨吉副会長によると、ここでいう月給制は完全月給制を指します。

完全月給制とは、欠勤控除などの控除が発生せず、欠勤が発生した月にも労働契約上の月給が満額支払われる制度です。

月給制であっても、欠勤した分の給与を差し引いたりすると、この要件のクリアは難しくなります。

「特定技能外国人の給与を月給制とする」をクリアするためにすべきことを理解するのは難しくありませんが、実行には困難が伴うと思います。

国際的な人権基準を遵守(「ビジネスと人権」への対応)

お待たせしました。いよいよ最大の難関です。

「国際的な人権基準を遵守し事業を行っていること」という要件をクリアするにはどうしたいいかについて話します。

これは、企業に対して国際的な人権基準の遵守を求める要件ですから、いわゆる「ビジネスと人権」への対応です。

対応策をシンプルに言うと、次の2つを実行することです。

  1. まず、国際的な人権基準を理解する
  2. 国際的な人権基準を遵守していることについて、第三者認証・監査でお墨付きを得る

両方とも、言うは易し行うは難しです。

これらを実行するには「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」(以下、「繊維産業の『ガイドライン」」、または単に「ガイドライン」と短縮表記することがあります。)に沿った対応が必要です。

その内容については後述します。

まず、国際的な人権基準を理解することから始めます。

ここで言う「国際的な人権基準」は、「国際的に認められた人権」の基準のことです。少し詳しく説明すると次のようになります。

繊維業の上乗せ4要件について(2024年9月4日 経済産業省 製造産業局 生活製品課)国際的な人権基準

要件「国際的な人権基準を遵守し事業を行っていること」をクリアするには、「国際的な人権基準」の中でも特に労働における基本的原則及び権利に関するILO(国際労働機関)宣言を深く理解することが重要です。

これらの「国際的な人権基準」について、繊維産業向けに世界一わかりやすく書かれているガイドブックが「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」なのです。

なにしろ、「ガイドライン」の作成には、ILO(国際労働機関)が協力していますから、労働における基本的原則及び権利に関するILO(国際労働機関)宣言の内容について、これ以上に分かりやすく書かれたものはありません。

国際的な人権基準を理解しても、それだけではだめです。

国際的な人権基準を遵守していることについて、第三者認証・監査でお墨付き(適合判定)を得る必要があります。

第三者認証・監査の基準は、次の通りたくさん認められています。どれを利用しても構いません。

  • GOTS
  • OEKO-TEX
  • STeP
  • Bluesign
  • Global Recycled Standard (GRS)
  • 日本アパレル・ファッション産業協会 CSR工場監査要求事項
  • 経済産業省が今後策定する繊維産業の監査要求事項・評価基準「Japanese Audit Standard for Textile Industry(JASTI)」

なお、余談ではありますが、実際に利用される第三者認証・監査の基準としては JASTに人気が集中すると思います。

JASTは、経済産業省が策定する基準なので安心感があります。

また、JASTに関するヘルプ・サポートに関する情報は経産省を通じてある程度は無料で手に入ることが期待できます。

したがって、JASTIの認証・監査費用は比較的安価となることが予想されます。

このうちJASTIについて、日本繊維産業連盟の冨吉副会長は次のようなことを発言しています。

JASTI は年度内の完成を目指しているが、その完成後に対応し始めるのでは、特定技能外国人の受け入れがとても遅くなる。

そして、「ガイドライン」付属のチェックリスト(国際的な人権基準が遵守できているかどうかを判定するチェックリスト)のほとんどに適合するようになれば、JASTIの第三者監査でも「適合」判定がもらえる状態なっているはず。

これらの要求にこたえるには、「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」の学習が肝要です。

JASTIは2024年9月4日現在まだ完成してはいませんが、監査要求事項案として以下の84項目が上がっています。

「法令遵守」以外の項目が非常に多いことを見れば、労働社会保険諸法令をはじめとした日本国内の法令を遵守しているだけでは、JASTI の監査要求事項案はクリアできないものと思われます。

Forced Labour”(強制労働)

  • 身体的または心理的暴力の使用を禁止するポリシーの基準
  • 金銭の預託、金銭的保証、または個人の所有物の保持の禁止に関する基準
  • 違法・過大な控除・手数料(採用手数料を含む)の基準
  • 労働者の文書と私物(ID、パスポート)の保持に関する基準
  • 労働者の移動と移動の自由に関する基準
  • 残業拒否権の基準
  • 懲戒処分の記録の基準
  • プライバシー保護の基準
  • 囚人労働の使用に関する基準

“Child labour”(児童労働)

  • 児童労働法令遵守方針の基準
  • 労働者の年齢記録の維持に関する基準
  • 児童労働是正方針の基準(児童労働者とその家族への支援を含む)
  • 若年労働者の雇用・雇用基準
  • 若年労働者の労働条件に関する基準
  • 若年労働者の労働時間に関する基準

“Discrimination”(差別・ハラスメント)

  • 性別に基づく差別の禁止に特化して関連する基準
  • 障害者の差別の禁止に関する基準
  • 労働組合に関する差別の禁止に関する基準
  • 組織の苦情処理メカニズムを利用した労働者に対する差別の禁止に関する基準
  • 採用段階での差別に関する基準
  • 職場における女性の権利に関する基準
  • 性的搾取・ハラスメントに関する基準
  • 女性労働者の業績評価基準(昇進、研修)
  • 在宅勤務者の基準

“Freedom of association”
(結社の自由・団体交渉権)

  • 合同委員会/労働組合/労働組合の基準
  • 結社の自由と団体交渉が法律で支持されていない国における労働者代表の形成に関する基準

“Health and Safety”(労働安全衛生)

  • 職場における安全に関する基準 – 法令遵守
  • 職場の安全に関する基準
  • 建物の安全性の検証と維持のためのポリシーの基準
  • 機械設備及び材料の安全保持に関する基準
  • 電気機器の安全性に関する基準
  • 火災対策の基準(訓練、設備、標識)
  • 非常口の定期的・計画的なメンテナンスの基準
  • 緊急応急処置キットの基準
  • 労働者の設備費(PPEとユニフォームを含む)に関する基準
  • 文書化された危機管理計画と公開されている避難手順の基準
  • 化学物質の取り扱いに関する安全手順に関する基準
  • 安全装置と個人用保護具の基準
  • 事故記録のモニタリング基準
  • 定期健康診断の基準
  • 労働者の安全な飲料水へのアクセスに関する基準
  • 職場の衛生施設(シャワー/トイレ/更衣室など)への労働者のアクセスに関する基準
  • 職場条件(空気質、照明、騒音)に関する基準
  • 労働者の寮や食堂を含む安全で適切な住居条件に関する基準
  • 地域・地域における流行疾病の予防・治療に関する基準
  • 健康と安全の問題に関するトレーニングの基準
  • 事故時の作業員の対応手順に関する研修基準
  • 手順とベストプラクティスに対する労働者の意識に関する基準

“Social Benefits”(福利厚生)

  • 雇用/雇用慣行に関する基準-国内規制の法令遵守
  • 雇用条件の伝達基準
  • 法的拘束力のある労働契約を書面で使用するための基準
  • 労働者のすべての権利と義務を定義するための労働契約の形式形式またはテンプレートの使用に関する基準
  • 労働者が理解できる言語での明確な雇用契約の基準
  • 解雇の基準
  • 労働者の休憩(食事休憩など)の権利に関する基準
  • 労働時間と時間外労働の監視に関する基準
  • 時間外労働の任意・報酬の基準
  • 労働者の医療保険加入基準
  • 年金・社会保障給付の基準
  • 7日間に1日休む基準
  • 有給休暇の基準:一般方針(祝日、年次休暇、病気休暇、臨時休暇)
  • 特別休暇(病気休暇、結婚休暇、家族休暇)の基準
  • 母性保護に関する基準

“Salaries”(賃金)

  • 公正かつ適時な賃金支払いに関する基準
  • 非公認賃金控除の基準
  • 賃金補償の問題に関する基準と政策
  • 法的に認可された控除に関する労働者情報の基準
  • セクターまたは地域の特殊性に基づく最低賃金を確保するための原則と慣行に関する基準
  • 生産、ノルマ、または出来高払いの現実的な作業目標に関する基準
  • 給与記録と給与明細の基準
  • 最大労働時間に関する基準

外国人労働者(技能実習生を含む)関連*

  • 債務による束縛の基準
  • 安全手順が現地の言語で書かれている/労働者が理解できるかどうかの基準
  • 労働斡旋業者を通すものを含む、透明性のある採用プロセスに関する基準
  • 雇用/人材紹介会社による組織の労働者の権利方針の遵守に関する基準
  • 採用手数料の基準
  • 移民労働者、季節労働者、臨時労働者、非フルタイム労働者の労働権保護に関する契約雇用の基準

“Due Diligence”(デューディリジェンス)

  • 人権に関する方針・手続きの基準
  • 人権侵害に関する苦情処理メカニズムの基準
  • 苦情処理手続きの透明性とアクセス性に関する基準
  • 人権に関するリスク評価基準
  • 人権への負の影響の防止と軽減に関する基準
  • 特定された人権侵害の是正基準
  • 職場における労働基本権の管理手順の設定に関する基準

「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」とは何か?

特定技能外国人労働者の迅速な受け入れを目指すなら、「ガイドライン」に沿って国際的な人権基準を遵守しなければなりません。

まず、ガイドラインを手にましょう。そしてガイドラインについて学びましょう。

しかし、ガイドラインは、独学で対応するには、ボリュームが膨大すぎ、内容理解に必要な労働法の知識も多すぎます。

まず「ガイドライン」をダウンロード、現物を確認

1. 次のボタンを押して、ダウンロードページ(日本繊維産業連盟 Download-Center)に飛びます。

2. 「ダウンロードをご希望の方は、下記のフォームに入力してお進みください。」と指示されるので、その通りに入力します。

3. フォームの下端まで記入して、個人情報の取り扱い/Privacy Policyに同意し、「確認画面へ/confirm 」ボタンを押します。

独学で対応するにはボリュームが膨大すぎる

さて、「ガイドライン」は、A4 で 68枚にも上る膨大なボリュームです。

これだけのボリュームを独学で勉強するのはかなり大変です。

私が何故そんなことを断言できるのかと言えば、私自身が、全国社会保険労務士会連合会の「『ビジネスと⼈件』と社労⼠の役割」研修にて、「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」を徹底的に学習したからです。私自身も独学してみて大変だったんです。

そして、今は「『ビジネスと⼈件』と社労⼠の役割」研修にて、ファシリテーター(研修講師)を務めています。研修に参加されている社労士の方々の「ガイドライン」に関する学びを間近で見ることが出来る立場にあるわけですが、社労士でも「ガイドライン」の独学は大変なんだなあ…ということがわかります。

「ガイドライン」は、そのボリュームの大きさから言っても、内容理解に求められる知識の深さから言っても、独学で対応するのは大変です。社労士であっても大変です。一般の方なら、独学するのはなおさら大変だと思います。

独学で対応するには、内容理解に必要な労働法の知識が多すぎる

ここで「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」の内容を見ておきましょう。

繊維産業における責任ある企業行動実施宣言について(令和5年10月25日 日本繊維産業連盟)によると、「ガイドライン」は、次のような特徴を持ちます。

  • 中小企業を主な対象とした世界初のデュー・ディリジェンス(DD)・ガイドライン
  • 労働者の人権に特化
  • 日本固有の取組み(外国人技能実習制度、取引適正化)についても記載
  • 手続きのみならず、確認すべき具体的な項目についても解説
  • DD初心者向けに具体的確認事項を例示した「チェックリスト」を用意
  • 説明会等での普及を図るだけでなく、専門家(社労士)の支援を得る方向で全国社労士会連合会と連携。

「ガイドライン」は、労働者の人権に特化した内容を含み、その理解には、労働法に関する豊富な知識が要求されます。

「ガイドライン」対応は、専門家を頼るべし。

「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」は、事業者が独学で対応するには、ボリュームがあまりに膨大で内容理解に必要な労働法の知識も多すぎます。

そのため、各事業者が「ガイドライン」に沿った対応をする際には専門家(社労士)から支援を得る方向となっています。

しかし、社労士なら誰でも「ガイドライン」対応の支援ができるわけではありません。「ガイドライン」対応の支援には、労働者の人権の範囲(すなわち社労士の通常業務の範囲)を超える知識が求められるからです。

例えば、以下のような事柄について豊富な知識が求められます。

  • ガイドラインの内容全般、特に国際的な人権基準(「国際的に認められた人権」の基準)
  • 人権デュー・ディリジェンス(DD)
  • 外国人技能実習制度
  • 取引適正化

これらに対応するには、単に社労士であるというだけでは不足です。「ガイドライン」対応の専門家でないと対応できません。

「ガイドライン」対応の専門家には、社労士に通常要求される知識に加えて、「ガイドライン」対応に必要な専門知識と経験を備えることが求められます。

私は「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」対応の専門家

全国社会保険労務士会連合会は、ILO(国際労働機関)と協力して、「ビジネスと人権」への対応や「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」への対応の専門家を養成する研修に力を入れています。 このことは、ILOも経産省におけるプレゼンにてその旨を説明しており、経済産業省も周知するところです。

専門家を養成する研修は、次の①②で構成されます。

①「ビジネスと⼈権」と社労⼠の役割研修
②ファシリテーター養成研修

①②とも「ガイドライン」ついて、徹底して学びます。

これらの研修の構造を図示し、その中での私の立ち位置を示すと、次のようになります。(※ BHR = Business and Human Rights = 「ビジネスと人権」)

私の立ち位置は、この図の中では頂点の部分です。全国社会保険労務士会連合会で、BHR推進社労士兼BHR研修ファシリテーター兼「ビジネスと人権」部会委員を務めている形です。

手前味噌ですが、私は堂々と「ガイドライン」対応の専門家だと名乗れます。

専門家たるに相応しいトレーニングを積んでいます

私は、専門家たるにふさわしい研鑽を積みながら、次の 3→2→1 の順にステップアップし、「ビジネスと人権」への対応や「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」への対応の専門家として活動しています。

1. 全国社会保険労務士会連合会「ビジネスと人権」部会委員

  • 2. BHR研修ファシリテーターの中から選ばれた者が、「ビジネスと人権」部会委員に就任する。
  • 人数は全国で1桁(現在6人)
  • 全国社会保険労務士連合会の「ビジネスと人権」への取り組みの方向性を議論する会議のメンバー。
  • 「『ビジネスと⼈件』と社労⼠の役割」研修や、ガイドライン対応に関する日本繊維産業連盟との協力、中小企業への「ビジネスと人権」普及策などに関する全国社会保険労務士連合会としての取り組みを議論する。

 

2.BHR研修ファシリテーター(「ビジネスと人権」研修講師)

  • 3. BHR推進社労士の中から選抜され、ファシリテーター養成研修を修了すると、BHR研修ファシリテーターとなる。
  • 人数は全国で2桁(数十人)。
  • ファシリテーター養成研修のなかで「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」についてさらに深く学ぶ。
  • 「ビジネスと⼈権」と社労⼠の役割研修(上級編)におけるファシリテーター(研修講師)の候補者となる。
  • 私は、単に候補者となるだけではなく、すでに何度も「ビジネスと⼈権」と社労⼠の役割研修(上級編)の研修講師に選ばれています。

⇧⇧⇧ 

3. BHR推進社労⼠(「ビジネスと⼈権」推進社労士)

  • 「ビジネスと⼈権」と社労⼠の役割研修(初級編・上級編)を修了すると、BHR推進社労士となる。
  • 人数は全国で3桁(数百人)。
  • 初級編で、労働における基本的原則及び権利に関するILO(国際労働機関)宣言についてしっかり学ぶ。
  • (上級編)のテキストは「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」など
  • 実際に「ガイドライン」に沿って、企業の人権尊重状況チェック

研修・講演・企業支援の実績も積んでいます

実績をここですべて書くと長くなるので、研修・講演の主だった実績を5つだけ載せます。(➡ 実績の一覧

日付場所時間聴衆
2024/4/15三重県経営者協会特別講演会講師@プラザ洞津(津市)1時間50人
2024/2/22東証スタンダード上場某社 部長級以上ESG研修講師2時間30人
2023/
12/12~13
全国社会保険労務士会連合会「『ビジネスと⼈件』と社労⼠の役割研修」 ファシリテーター。ILO駐日事務所と協働。@大阪府社会保険労務士会会館会議室(大阪市)6時間/日
× 2日
25人
2023/
12/1~2
全国社会保険労務士会連合会「『ビジネスと⼈件』と社労⼠の役割研修」 ファシリテーター。ILO駐日事務所と協働。@愛知県社会保険労務士会会館大会議室(名古屋市)6時間/日
× 2日
24人
2023/9/23三重県社会保険労務士会研修 講師@三重県教育文化会館(津市)3時間20人
2023/7/6伊賀市人権学習企業等連絡会 講師@ゆめポリスセンター大会議室40分40人

「ガイドライン」への対応はお任せください。

人手不足倒産がかつてない水準にある今、繊維産業に属する企業にとって、特定技能外国人雇用に関する問題は死活問題です。

「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」に沿った国際人権基準の遵守については、ぜひ私どもにお任せください。